結論から言ってしまうと、すぐに月10万程度稼ぎたいのであれば医師のアルバイト、長く大きく稼ぎたいのであれば不動産投資(新築ワンルームは除く)をおすすめします。その上で、一般的に医師の副業として考えられるものを挙げていきたいと思います。
目次
株式投資やFX
株式投資をされている医師の方は多いのではないでしょうか。株式は流動性が高く、誰でも気軽に売買できる点がメリットです。
twitter上や本を書かれている勤務医の先生の中には、株式投資で億単位の資産形成をされた人はおられます。正しい方法であれば多忙な医師でも資産を増やせる可能性は十分にあります。ただし、信用評価損益率が概ね−10%前後であることからも、基本的には個人投資家は常に負けていることがデータからは読み取れます。
株式投資といっても、1日で売買するデイトレードから数日から数週間保有するスイングトレード、半年以上保有する中長期投資など様々なスタイルがあります。
デイトレードの場合には、日中に株価を見ておかないといけないため、忙しい医師には向いていません。一方で、割安な株(バリュー株)や成長株を見つけて、中長期で投資を行なって資産を増やしている先生はおられますので、デイトレードよりは中長期保有のほうが医師には向いていると思います。
ある程度短期間で利益を上げるためには、デイトレードで信用取引を行い、信用買いや信用売りで短い期間で売買する必要があるかと思いますが、これは初心者には危険なため、あまりおすすめできません。
もし、副業として株式投資を行うのであれば、しっかりと学ばれた上で行うことは必須の条件です。初期の損失は勉強代と割り切って少しずつ経験を積んでいきましょう。
勤務医で株式投資を学ぶのであれば、同じ勤務医の方で結果を出されているDr.Kさんの本がおすすめです。とても具体的、実践的で分かりやすいです。
『忙しい医師でもできる Dr.Kの株式投資戦術』(中外医学社)
Amazonで調べてみてください。
個人的には毎年毎年、株価が何倍にもなるようなパフォーマンスを上げることは難しいのではないかと思っていましたが、1〜2年くらいで株価が何倍にもなる例があったり、信用取引を使って何倍にも資金を増やしている方も非常に少数ですがおられますので、継続して勉強していれば株式投資でも利益を上げられるかもしれません。
私個人の経験としては、株式投資よりも不動産投資のほうが再現性が高く、医師という社会的信用を活用できるので、不動産投資を中心に進めています。
株式投資が難易度が高い点は、ライバルがプロであることです。株式投資の売買金額の約6割は外国人投資家、約2割が国内の機関投資家、残り2割が個人投資家です。プロ相手の勝負では、副業では大きく勝つことは難しいと思います。
一方で、不動産投資ではライバルとなるのは地主のおじいちゃん、おばあちゃんです。賃貸経営を学ばれていない地主の方も多いので、こちらが学び、対策を行えば、株式を運用するよりもはるかに簡単に満室運営ができます。
繰り返しになりますが、医師がデイトレードをしようとすると本業に支障が出ます。信用取引も自己資金以上の損失リスクがあり、あまりおすすめできません。株式投資を行うのであれば、現物で中長期目線の投資のほうが失敗は少ないと思います。
また、株価の値動きが気になって本業がおろそかになってしまうくらいなら、投資信託でS&P500や全米株式インデックスを毎月定期的に購入した方が本業も含めたコスパは良いかと思います。
FXについては、土日以外の24時間市場が開いているので、仕事終わりに取り組むことはできるかと思います。実際に継続して利益を上げ、億単位の資産形成されている医師を私は知りません。一方で不動産投資であれば医師で10億円前後の融資額の大家を数名知っていますし、株式投資であればtwitter上でインヴェストドクターさんなどが情報発信をされています。
ちなみに、私はFXですでに100万円以上損失を出しており、才能は全くありません。ただの勉強不足の可能性がありますが、ポジションを持ったままだと精神的に不安になり安心して寝ることができませんでした。
株式投資や不動産投資で成功したという人は見聞きしますが、FXでは非常に少ないのではないかと思います。また、株式投資や不動産投資のほうが、日頃の生活でその企業のサービスを利用する機会があったり、住んでいる地域の不動産であれば実感があるので、FXに比べると取り組みやすいです。
本業に支障が出ず安心して眠れるというのも医師の副業のポイントです。
スポットの当直バイトや健診バイト
医師の副業で非常勤の当直バイトや健診バイトがあります。寝当直のような比較的楽な当直もあります。
今すぐに稼ぎたいのであれば、医師の経験をそのまま利用できる病院やクリニックのアルバイトは失敗がありません。
単純に生活費や子供の教育費に使いたい、あるいは投資の種銭を蓄えるのにも利用できます。フリーランスとなってスポットバイトや定期非常勤を探してみると、意外と経験不問で働けるアルバイトが見つかります。
医療脱毛やAGAの問診、在宅診療クリニックのバイトは日給で7万〜10万円ほどです。在宅診療の夜間待機のバイトであれば自宅待機も可能で一晩で1.5万〜2万円くらいが相場です。
すぐにでもアルバイトをしたいのであれば、エムスリーキャリアがおすすめです。仕事がもの凄く早いです。私の場合は登録した5分後には電話がありました。
具体的な求人サイトとしては
- 日経メディカル
- エムスリーキャリア
- メドピア
- ケアネットキャリア
- Medical Tribune キャリア
- MRT
- e-doctor(株式会社リンクスタッフ)
- リクルートドクターズキャリア
- ジョブメドレー
- マイナビドクター
- 医師転職ドットコム(株式会社メディウェル)
(順不同)
など他にも大小様々な求人募集サイトがあります。医局からの紹介以外にもこれらの求人サイトからバイト先を探すことができます。
昨今の社会的な事情から外部の病院への助勤ができなくなって収入が減っている先生もおられるかもしれません。都道府県をまたいでの助勤やバイトはしばらくは厳しくなりそうですが、条件に合うバイト先がないか調べてみてください。
ただし、個人の所得では節税対策がほとんどできないため、本業の収入が多ければ多いほど、バイトの収入にも高い税金がかかります。1回のバイトが10万円でも、本業の課税所得が900万円を超えているなら所得税と住民税で43%は引かれてしまいます。
当直バイトやクリニックのバイト、健診バイトなどは、投資をするための種銭を稼ぐためには最適なので、若くて体力がある先生なら取り組んでも良いと思います。将来的には別の副業をお勧めします。
エムスリーやメドピアなどでのポイント活動
他にはエムスリー(M3.com)やメドピア(Medpeer)、メディカルトリビューン(Medical tribune)、日経メディカル、ケアネット(carenet)などのポイントサイトの利用があります。
私は主にエムスリーを使っていますが、ポチポチとMRからの医療情報の動画やメッセージを確認して半年に1回1万円分のAmazonギフト券をもらうくらいです。強者の先生はアクションポイントではなくてM3ポイントが直接もらえるようなアンケートに数多く回答してポイントを稼がれているようです。
他にもプラメド(PLAMED)やエスマックス(s.maXa)、MCI(エムシーアイ)のようなアンケートに回答して図書券やAmazonギフトカードをもらえるサイトもあります。
医師のポイントサイトにすべて登録して年間10万円ほど稼ぐのはまずまずの労力が必要かと思います。アンケートに徹底的に回答して各サイトで年間3〜5万円、5サイトで15万〜25万円くらいも狙えるかもしれません。実際にTwitterを見るとポイ活で年間30万ほど稼がれている方もおられるので不可能ではありません。
他にもアスクドクターズやLINEヘルスケアに登録して医療相談に回答するアルバイトもありますが、数十円〜1000円ほどの報酬で労力の割にはあまり良くないです。
ポイント活動や医療相談の副業は飽きずに続けられる人には向いているでしょう。個人的にはモッピーやちょびリッチといった一般向けのポイ活サイトで活動をしています。
ポイントをJALやANAのマイルに変えてアジアやヨーロッパのビジネスクラスに乗った方がエムスリーやメドピアよりも費用対効果が高いからです。
実際に私はポイ活で貯めたマイルで何度かビジネスクラスやファーストクラスに乗っています。今はコロナ禍で海外旅行に行きにくい状況ですが、海外旅行に行く人であれば3年後くらいを見据えてポイ活をすると50万〜100万前後の航空券の節約になります。
ブログアフィリエイト
株式投資やFX以外にもアフィリエイトという副業が少しずつ知られるようになってきています。アフィリエイト(Affiliate)は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)に登録し、様々な企業と提携して、商品やサービスの紹介料をもらうビジネスです。
無料〜数百円の脱毛サービスを紹介して1件1万円〜2万円という高額報酬の案件もあり、本気で取り組めば事業として成立するビジネスです。アドセンスというgoogleのクリック課金型広告も有名です。
実際に、ここ数年で法人としてアフィリエイトに取り組む企業が増えており、アフィリエイト案件を仲介するASPの会社はいくつか上場しています。
テレビの広告費が減り、インターネット広告費が伸びてくる中で注目されているビジネスです。最近は個人のブロガーがおすすめの化粧品を紹介するなどして毎月数万円から数十万円のアフィリエイト報酬を受け取る人もいます。
私自身も、ブログアフィリエイトだけでトータルで1000万円以上稼いでいます。もちろん、このブログではありません。
ブログアフィリエイトの始め方はざっくりと書くと以下の流れです。
・お名前ドットコムなどで独自ドメインを取得
(無料や有料ブログでも始められますができれば独自ドメインが良いです。)
・Xサーバーなどサーバー会社を決める
・ワードプレス(WP)簡単インストール機能等でWPを準備する
・各種テンプレートを選択する
・ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)に登録する
具体的にはA8.net、バリューコマース、リンクシェア、アクセストレード、afb、アイモバイルなど。クローズドASPとしてはレントラックスやフェルマなどがあります。
他にもAmazonアフィリエイトや楽天アフィリエイトもあります。ASPによってはブログに数記事投稿されていないと承認されないことがあります。3記事くらい書いてから登録するほうが確実ではあります。
・紹介する商品やサービスを選んでアフィリエイトリンクを取得する
・記事を書いて商品やサービスを紹介する
ざっくりと書くとこのような流れです。
医師の転職サービスの紹介や医療脱毛クリニックへの紹介案件など医療関係の案件も多数あるので、まず取り組むのであれば専門性の高い記事や実体験を書ける分野がおすすめです。
在宅にいる時間が長くなり、外出せずに自宅で稼ぎたいという人にはブログアフィリエイトは取り組みやすい副業の1つです。
ただ、医師にはブログアフィリエイトをおすすめできません。
最近の傾向として、しっかりと読まれる記事を書かなければアクセスが集められない傾向があります。他にも、googleのアルゴリズムアップデートが頻繁に行われており、アフィリエイトサイトがgoogleの検索結果から軒並み圏外に飛ばされています。
また、半年、1年と記事を書いたからといって収益につながるとは限りません。何か特定の分野に詳しく、記事を書くことが苦にならない人であれば取り組んでみる価値はあるかもしれません。
一時的な副業であれば良いのですが、5年、10年と安定的に継続して収益を上げるには、日々それなりの作業時間が必要です。
稼ぐためには記事をただ書くのではなく、戦略を練って記事内容やサイト構成などに取り組む必要もあります。SEOやマーケティングの知識も必要です。
失敗してもリスクはほぼ0なため、投資をする種銭がまだ無く、在宅で時間がある医師なら取り組んでみても良いかもしれません。多忙な医師にはあまりおすすめできません。
医療ライター
最近ニーズが高まっているのが医療ライターです。
welqというDeNAが運営する医療情報サイトで不正確な医療情報記事が多数見つかり、社会問題になりました。そういった経緯からも、専門家による正確な情報が求められる時代になっています。
特定の病気について、専門家の視点から記事を書きます。医師が執筆または監修した記事というのは、一般の人が書いた記事よりも信憑性があります。
正しい知識を伝えるという点で社会的な意義がある副業ですが、本業でも論文を書き、さらに副業でも記事を書くとなると、よほど記事を書くことが好きな人に限られます。また、医療ライターの内容は自分が得意な分野を好きに書けば良い訳ではありません。
時には少し専門外のことだったり、読み手の興味や関心を踏まえて記事を書かなければなりません。何度も修正をしないといけないこともあります。1文字5円〜10円だとしても、5000文字で2万5千円から5万円です。
1文字1円前後の一般ライターの相場と比べると高額ですが、修正する時間を加味すると、時給としては当直バイトのほうが効率は良いです。
在宅でできるという利点はありますが、継続的に安定して稼ぐことを目標にするのであれば、やはりおすすめはできません。
新築区分・新築ワンルームマンション投資
次に不動産投資です。副業の話なのに、投資になっていますが、本業以外でお金を稼げるという点では、不動産投資も副業として紹介しています。
医師の不動産投資といえば、普通は新築区分マンション投資のことだと思います。しかし、新築区分マンション、特に新築ワンルームマンションは儲からないので絶対に取り組んではいけません。
そのあたりの理由は別の記事で書いているので、一度ご覧ください。減価償却による多少節税になったとしても投資自体では大失敗ですので、エムスリーなどで新築ワンルームマンションの宣伝があっても絶対に買わないでください。
医師の副業が病院で禁止の場合どうするか
副業のことを書いてきましたが、そもそも病院で副業が禁止されている場合にはどうすれば良いでしょうか?株式投資やFXについては、勤務時間外であれば特に問題ないかと思います。
私立・民間病院医師で副業禁止規定がある場合
私立・民間病院の規定で副業禁止が盛り込まれている場合はどうでしょうか?
勤務時間以外で本業に支障がなければ、スポットバイトや不動産投資については、処分されるほどの自体にはならないと思います。病院独自の規定ですので、疑問のある方は事務方に聞いてみることをおすすめします。
働ける間に稼いで資産形成をすることは悪いことではなく、老後を安心して生活するためにもむしろ必要なことです。最近では老後に2000万円不足するとの報告が出て話題になりました。
医療の世界では、お金の話はタブー視されることがありますが、価値を提供してその対価としてお金をもらうことは、何も特別なことではありません。
サービス残業や無給医が当然のような風潮を無くすためにも、副業に興味を持たれた機会に、少し踏み込んで考えてはいかがでしょうか。
国公立病院、公務員医師の副業の場合
一方で、国公立病院や公務員の身分の場合です。この場合には、他病院への当直や助勤バイトは原則NGかと思います。同じ国公立病院や同系列の病院でのバイトであれば認められることがあるかもしれません。
当直バイトなどのスポット以外の株式投資やFX、不動産投資、ブログアフィリエイトについてです。一般的に株式投資やFXについては、勤務時間外であれば、銀行預金で利子がついたり、投資信託のように個人の資産運用の範囲と考えられ、特に問題ないかと思います。
実際に、株式投資やFXを行なっている国公立病院の医師や公務員の方は多数おられます。ブログアフィリエイトについては、労働収入に近いものがあり、個人の口座にアフィリエイト報酬が振り込まれるのはNGかと思います。
それ以外に特に問題となるのが不動産投資です。不動産投資と呼ばれる一方で不動産賃貸業とも呼ばれ、規模によっては事業と見なされ副業規定に引っかかります。市職員や消防士の方で不動産投資が兼業と判断され処分された事例があります。
具体的な規則としては、国家公務員の人事院規則14-8があります。不動産投資が事業規模になると、個人の資産運用ではなく自営、副業と見なされます。
簡単にまとめると、
・5棟または10室以上で事業規模
・駐車場なら10台以上
(1)不動産の賃貸が次のいずれかに該当する場合
イ 独立家屋の賃貸については、独立家屋の数が5棟以上であること。
ロ 独立家屋以外の建物の賃貸については、貸与することができる独立的に区画された一の部分の数が10室以上であること。(2)駐車場の賃貸が次のいずれかに該当する場合
イ 建築物である駐車場又は機械設備を設けた駐車場であること。
ロ 駐車台数が10台以上であること。(人事院規則14-8)
・家賃収入が500万円以上
(3)不動産又は駐車場の賃貸に係る賃貸料収入の額(これらを併せて行つている場合には、これらの賃貸に係る賃貸料収入の額の合計額)が年額500万円以上である場合
(人事院規則14-8)
この2点のいずれかに該当する場合には自営、事業規模と見なされ、自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)が必要になります。
また、自営を行う場合でも以下の条件に適合する必要があります。
・管理はすべて管理会社に任せる。自分で募集やDIYなどしない。
・賃貸に関して本職との利害関係がない。
5 「人事院が定める場合」は、次に掲げる場合とする。
一 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
(1) 職員の官職と承認に係る不動産又は駐車場の賃貸との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
(2) 入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
(3) その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。(人事院規則14-8)
地方公務員については、それぞれの都道府県や市町村での決まりがあるかもしれませんが、概ね国家公務員の規定に準ずるものと予想されます。
実際には、国公立病院の先生や公務員の方にも事業的規模で不動産投資を行なっている人はいるかと思います。
一般的な回避方法は、妻や両親など家族を代表にした資産管理法人を作り、法人で物件を所有することです。これが国公立病院の医師にとっては最適解ではないでしょうか。ただし、他人名義であっても職員本人が自営していると判断されることもあります。
そのため、管理はすべて管理会社に任せること
が前提です。妻が代表の法人名義で所有し管理もすべて任せていて、実働することがなく職務に支障を来していないのであれば、自営と見なされる可能性は低いのではないでしょうか。
もう1点大切なことは
不動産投資を行なっていることを家族以外には絶対に言わない
ことです。処分された市職員や消防士は、上司や地域住民からの垂れ込みが発覚の原因のようです。
不動産投資が発覚して医師が処分されるかというと、病院で必要不可欠な医師であれば、懲戒免職になるようなことは考えにくいです。しっかりと病院や患者さんに貢献していることも、副業規定以上に大切だと思います。
そのほか、国公立病院の先生や公務員でも親から不動産を相続するというパターンもあります。その場合でもしっかり申請すれば事業規模の不動産投資でも認められます。不動産投資がすべてダメという訳ではありません。
・職務専念義務を守ること
・公務員の立場を利用して個人が利益を得ない
という2点が副業規定の根本の理念で重要かと思います。参考にしてください。
私がおすすめする副業No.1
これまでにお伝えした医師の副業(お金を稼ぐ・増やす手段)をまとめると
- 株式投資や外国為替証拠金取引(FX)
- スポットでの病院・クリニックの日当直バイト、健診バイト
- ブログアフィリエイト
- 医療ライター
- 不動産投資
月数万円のお小遣い稼ぎから本業の年収に匹敵するものまで様々なレベルの副業があります。そのため、私が想定する副業の条件は以下の3つになります。
①本業に支障がなく家族との時間も確保できる
②医師と同程度の収入を狙える
③再現性が高い
という条件を満たす副業を考えると、1つだけおすすめできる副業があります。それが【地方中古鉄筋コンクリート(RC)マンション1棟投資】です。鉄筋コンクリートは通称RC(Reinforced Concrete)と呼ばれています。
なぜ、医師におすすめの副業が地方中古RCマンション1棟投資なのか、これから理由を書きたいと思います。ただし、一定の自己資金がないと1棟物の投資は難しいです。具体的には金融資産で2000万円が目安になります。最低でも1000万円は必要です。
もし、副業で不動産投資に取り組みたいと思っている場合には、まずは節約やバイトで種銭を作られることをおすすめします。
「自己資金0でもできる」というのは業者が売りたいための謳い文句です。そういった物件は業者の利益が1000万単位でたっぷりと乗っています。どうしても自己資金が少ない、使えるお金が少ないのであれば、大都市圏の新築木造アパートも1つの手段にはなります。オリックス銀行がフル〜オーバーローンで融資してくれるため、自己資金は少なくても可能です。
ただし、シノケンを始め様々な業者が参入している分野で、場所によってはすでに供給過多になっています。場所の精査と、どのくらい手残りが残るか、余計な費用を毎月取られていないかなど必ずシミュレーションするようにしてください。
これまでの経験から、多忙な医師でも効率よく安定的に収益を上げて資産形成するには、地方中古RCマンション1棟投資以外には無いと思っています。
新築木造アパートも場所や内容によっては悪くないのですが、一定の規模になるまでに時間がかかります。属性の高い医師であれば最初から中古RC1棟に取り組まれたほうが効率が良いです。
地方中古RCマンション1棟投資法が、なぜ私が想定する副業の条件を満たすのか書いていきます。
医師の副業おすすめNo.1 地方中古RCマンション1棟投資法のメリット
①本業にあまり支障がなく家族との時間も確保できる
私は家賃年収が本業の年収をはるかに超えていますが、今でもフルタイムの勤務医をしています。毎月当直に何度も入っていますし、家族と旅行に行く時間も確保できています。経験則的に不動産はコントロールしやすい投資であり、少し事業的な要素もあるので副業とも言えます。
では、なぜ地方中古RCマンション1棟投資は本業を続けながらできるのでしょうか?
理由の一つはアパマンショップやエイブル、ミニミニなど入居者の募集や管理を一括して行なってくれる業者がいるからです。しかも、手数料は家賃の5%ほどで請け負ってくれます。
入居者からのクレーム、エアコンや水回りの不具合にもすぐに対応してくれます。稼働が安定してくれば、管理会社と話をするのは月にトータル10分から長くても30分くらいです。他にもチャットワークというビジネスツールを使えば、電話をしなくても済むくらいです。
株式投資やFXであれば、多少チャートの確認をする必要がありますし、ファンダメンタルズ重視であれば、経済指標や世界の出来事に意識を向ける必要があります。
一方で、不動産投資は株やFXよりも環境の変化が非常に遅く、重大なニュースがあったとしても、緊急な対処は稀です。そういった特異な点も、医師の副業に向いている点です。
通常、年商で1億円を超えるようなビジネスを維持しようと思ったら、何人か社員を雇うのが一般的です。しかし、不動産投資であれば社員を雇うことなく、管理会社が非常に安い管理費で物件を管理してくれます。
私が管理会社の社員の給料や社会保険料を支払う必要はないのです。不動産投資では、こういった仕組みがすでに出来上がっているので本業や家族との時間にあまり支障が出ない形で運営をすることができます。
②医師と同じかそれ以上の収入を狙える
様々な副業がありますが、中古RCマンション1棟投資であれば、本業と同程度の収入を確保できてなおかつ安定した収入源を築くことができます。
ただし、新築区分マンションなど失敗する不動産投資法を選んでしまうと、お小遣いどころかマイナスになるので注意してください。医者の不動産投資は儲からない!と言う人がいたら、どんな内容の不動産投資なのかよく確認してください。
医師の不動産投資というと、9割以上は節税目的の新築区分マンションや中古区分マンションだと思います。そのため、医者の不動産投資は儲からないというのはほぼ正解です。ですが、一口に不動産投資といっても様々な投資手法があり、その中でも地方RCマンション1棟投資であれば、私のように医師と同程度の収入を狙うことができます。
なお、家賃収入で1億円くらいだと、所有物件の内容にもよりますが、最近の市況では税引き前キャッシュフローは2000万〜2500万円ほどになります。税引き後キャッシュフローについては様々な節税対策を行えばある程度残すことができます。
また、不動産投資の特徴として、元本返済をした分だけ物件の中に貯金している状態になります。売却した時にその貯金を引き出すこともできます。
節税だけに意識が向きがちですが、資産管理法人を設立して税金をしっかり払えれば、利益が出ているという証拠であり、銀行側からは評価されます。すると、さらに良い条件で次の不動産を買うこともできます。決して節税だけが良いわけではありません。
③医師だからこそ難易度が低く再現性が高い
稼げるまでに医学部受験から医師免許を取るくらいの勉強が必要だったり、株やFXのように機関投資家達と同じ土俵で戦う投資は難易度が高く、成功確率は低いと思います。
本業の合間に取り組む副業としては、できるだけ成功確率が高い分野に労力や資金を費やした方が効率的です。
不動産投資(地方RCマンション1棟投資)の難易度が低い要因として、
- ストック型ビジネス
- マージンコール(追証)やロスカットが無い
- 買った時点でほぼ勝ち負けがわかる
- プロと競合しない
- 医師の社会的信用を活かせる
他にもいろいろと要因がありますが、まずはこの5つに絞ってお伝えします。
ストック型ビジネス〜家賃は「牛のよだれ」〜
ソフトバンクの孫正義氏は携帯料金のような継続した売り上げを「牛のよだれ」と表現しています。不動産の家賃もストック型であり、まさに「牛のよだれ」です。突然売り上げが10倍にはなりませんが、0になることもなく、一定の売上げが長期間あるのでライフタイムバリューが高いのです。
そういった点で不動産収入は投資という側面よりも理想的なビジネス・事業に近い形になっています。
リーマンショックのような事態を発端に不動産価格が半額になったとしても家賃が半額になることはありません。市況とは関係がなく安定した家賃収入があります。
不動産業者の中には家賃相場よりもかけ離れた想定家賃を元に利回りを計算している業者がいますが、自ら周辺の家賃相場を把握して購入していれば、大きく下がることはまずありません。
空室を埋めるために一時的に安くすることはありますが、経験上、概ね10%くらいの値引きで入居者が決まります。一旦満室になってその後空室になった時に正規の家賃に戻すこともできます。
ただし、東京の一等地物件や土地値物件のように資産価値は高いけれどもキャッシュフローがほとんど出ない物件を買ってしまうと、売れないし、お金も残らない状態となりジリ貧の苦しい時代が続きます。
そのため、一定のキャッシュフローが出る物件を私はおすすめしています。
マージンコール(追証)やロスカットが無い
株の信用取引やFXでは価格が大きく変動して含み損が発生した場合、追加の証拠金を求められます。さらに大きく変動したり追証できないと強制決済されます。不動産ファンドでも似たような決まりがあります。
私も以前にFXを行なっていた時、朝起きたら強制決済されていて100万円が0円になっていました。ロスカットを設定するなど資金管理が全くできていなかったことが原因ではあります。FXの自動売買でも軽く50万円は負けています。無知はコストだと思い知りました。
株式投資でも信用取引や株を担保に二階建てで購入している場合には、大きな価格変動で一気に元本以上の負債を抱えるリスクがあります。
具体例としては、サンバイオという医療ベンチャーの株です。慢性期外傷性脳損傷や慢性期脳梗塞といった中枢神経系の再生薬SB623という薬を開発しています。
外傷性脳損傷の臨床試験では良好な結果でしたが、2019年1月29日、慢性期脳梗塞の臨床試験フェーズ2bでPrimary Endpointを達成できず、12000円台あった株価が一気に2400円近くに暴落しました。
信用取引をしていた人も多かったようで負債を抱えてしまった個人投資家が増えたようです。株価の価値が一気に5分の1になっています。
その後は少し価格が戻っていますので、安くなったところで購入できれば利益が出せるかもしれません。ただし、バイオ株はリスクが高いと思うのであまりおすすめできません。
一方で不動産投資は、リーマンショックなどの経済変動が起きて物件価格が大きく下がったとしても、持ち続けていれば追証やロスカットがありません。
ここも他の投資に比べて特異な点であり負けにくい要素です。持ち続けるためにも、突発的な空室や修繕に耐えられるよう一定のキャッシュフローが残ることが大切ということは再度補足しておきます。
買った時点でほぼ勝ち負けがわかる
不動産投資は30年以上前からある投資法で、手法がほぼ出尽くしていて成功パターンと失敗パターンが分かっています。なおかつ、株式投資やFXに比べて変動する要因が少なく、場所、構造、築年数、利回り、住居系か商業系かくらいを確認すれば、買って良い物件かが概ね分かります。
もちろん、現地調査や個々の物件の事情を考慮する必要はありますが、市場よりも安く購入できればその時点でほぼ8割は成功しています。残り2割は運営・管理の要素です。株やFXのように買った後に値動きを気にする必要はありません。
また、投資というよりも事業に近い面があります。株式投資やFXでどんなに稼いでも銀行は融資してくれませんが、不動産投資をこれから始めるという医師であっても銀行はお金を貸してくれます。もちろん、土地や建物が担保にできるからですが、その事実からも、不動産投資が底堅い投資法だと推察できます。
他にも、不動産は衣食住に関わっているため、買ってしまった後は、株やFXに比べて医師本人の能力にはあまり関係がなく、購入した物件の立地や間取り、家賃が良ければ入居してくれます。
ここは具体的な数字を比較したわけではなく、私の感覚になりますが、株式投資やFXで長年生計を立てている人は、不動産投資に比べて少ないと思います。
個人的な感覚としては、株やFXで年間3000万以上利益を出す医師となると本当に数えるほどではないでしょうか。例えば、一般の株やFXのセミナーに行っても、年間3000万〜5000万円を5年、10年と稼ぎ続けている人は100人中1名いるかいないかでしょうか?
もちろん、セミナーの母集団によっても違いはありますが、不動産のセミナーであれば、今や家賃年収5000万〜1億円の人に遭遇するのは珍しくありません。
具体的なエビデンスを示せれば良いのですが、どのくらいの人が不動産投資でどのくらいの収入を得ているのか詳しいデータは見つかりませんでした。知っていましたら教えてください。
一般的な数字としては、国土交通省が出している平成29年度の新設住宅着工数の内、貸家(賃貸住宅)は約41万戸となっています。相続税対策のアパート建設が寄与していると思いますが、不動産収入を得ている人は相当数いることになります。
プロと競合しない
我々個人の医師が狙う不動産投資の価格帯としては、数千万円から多くて5億円くらいです。10億以上の物件は基本的には投資対象ではありません。数千万円から10億未満で、かつ、地方都市の不動産は、REITといった不動産ファンドはまず狙ってきません。
機関投資家がいる株式やFXの世界とは違う点です。プロと競合しない場所で投資ができるため、他の投資よりも難易度が低いといえます。
プロと競合しないことを別の言い方で表現すれば、ライバルが弱いということです。地方都市の1億〜5億円前後の物件を所有しているのは地元の地主のおじいちゃん、おばあちゃんです。
空室対策をしていなかったり、家賃を下げずに広告費も出さない、管理会社の社員に横柄な態度をとったりと、問題のある地主大家さんは意外と多いです。そんな中で、しっかりとコミュニケーションができ、空室対策を学んで実施できれば、余裕を持って勝つことができます。
医師の社会的信用を上手く活用できる
株式投資やFXにはない不動産投資の魅力として、医師の社会的信用を活用できる点にあります。医師という時点で一般のサラリーマン投資家と比べ、かなり有利な立場にいます。スルガ銀行や三為業者によるシェアハウス問題以後、その傾向がより顕著になっています。
融資が厳しくなった今でも、医師なら貸しますという銀行や支店がいくつかあります。それだけ医師という職業は、銀行側から高い評価を受けています。
そういった職業による評価は株式投資やFXにはありません。有利な立場で投資をするからこそ、勝ちやすくなります。ただし、これは諸刃の剣であり、間違った使い方をすると大きな借金を背負うことになります。
医師であれば、スルガ銀行という地方銀行で2億〜3億円の融資は比較的簡単に受けることができましたが、融資を受ける物件が築25年〜35年のRCや鉄骨造で、30年間の耐用年数超えで融資を引くと深傷を負います。買ったのは不動産ではなく、負動産だったというオチです。
以上が数ある副業の中でも不動産投資(中古RCマンション1棟)が医師の副業としておすすめできる理由です。なぜ木造や鉄骨造ではなく鉄筋コンクリートなのか?都市部ではなく地方なのか?という各論については、また別の記事で書きたいと思います。
【結論】医師の副業でおすすめNo.1は不動産投資(※地方高利回り中古RC1棟マンション投資に限る)
数多くある副業の中で、医師という社会的信用を活用でき、かつ、理想的なビジネスモデルがすでに出来上がっている投資は不動産投資以外にはありません。ただし、何度も言うように新築区分・特にワンルームマンションは絶対に買ってはいけません。
これほど低金利で長期間のローンが組める国は世界中見渡しても日本くらいです。日本で医師をしているということは、不動産投資の世界では大きなアドバンテージです。ただし、高額な融資が引ける分、しっかりとした目利きや現地調査ができないと、レバレッジをかけた分だけ損失も大きくなることがあります。
もし地方中古RC1棟投資をされるのであれば、十分な勉強と経験のある医師に相談の上、購入を決めてください。決してご自身だけで判断して買わないようにしてください。