2023年8月不動産投資の収支公開【億の買い物なのに計算しない!?】

正直な不動産投資の中身

9月になりだいぶ涼しくなってきましたね。賃貸の現場では少し動きが出てくる時期です。医局によって違いますが9月や10月に異動するところはあります。マクロでは人口減少しているのですが、ミクロでは1人や2人に入ってもらえれば良いので企業努力をすれば満室近くでは運営できると思っています。

さて、8月の収支報告です。特に大きくは変わりありません。去年にシステムキッチンの導入など設備更新は行っているので最近は大きな修繕がないので手残りが出ています。一方で納税額も多くなるので必要なリフォームや修繕は積極的に行って入居者に還元した方が良いと思っています。売却寄りの思考の方はほとんど現状のままで運営を進めて数年で売る方針の方もいますが、私の場合には年齢的にもまだまだ時間をかけてじっくりと勝負できるのでよほど埋まりにくくなるなどがなければ持ち続ける予定です。

地元で運営をしているので持ち続けることで様々な人脈が継続できて、またそこから紹介してもらえることもあります。

■運営物件 11棟 152戸中 現在148戸(入居率 97.4%)

入居申込4、退去連絡6

※入居が半月以上ない場合には空室とみなしています。

青字がプラス、赤字がマイナスです。

①家賃収入(いわゆる売上げ) :1016万円

②管理会社に支払う管理手数料 :45万円

③修繕費、原状回復、リフォーム費用:46万円

今月も大きなリフォームがなく費用が少ないです。逆に利益が出て税金がかかってくるので、必要な修繕や費用対効果の高いリフォームは積極的に行なっていくタイプです。

④仲介業者に支払う広告費:16.8万

↓ここから毎月ほとんど変わりません。

⑤共用部電気代及び灯油代:8.7万(電気)

⑥共用部水道代:1.7万

⑦エレベーター電気代:4.7万

⑧エレベーター管理費:6万

⑨定期清掃代(貯水槽清掃も含む):16万

⑩消防設備点検(ひと月換算):2.7万

⑪インターネット費用:17万

↑ここまで毎月ほとんど変わりません。

⑫町内会費:なし

⑬敷金返還:なし

⑭返済総額(元金+利息):465万

(今月の税引前キャッシュフロー(固定資産税控除前):381万)

■今月の税引前キャッシュフロー(固定資産税控除後):282万

【⑮固定資産税(ひと月換算): 99万

不動産を買う前には必ず収支計算を

最近相談を受けていた中で、書籍についている不動産の収支計算ソフトを使っている人がいました。「キャッシュフローが出ます!」というので詳しく収支を見てみると、なんと建物の減価償却費がキャッシュフローに含まれていたのです。正直驚いたのですが初心者の方だと気づかずに買ってしまうかもしれないと思うとゾッとしました。書籍の著者が不動産業者側の人間のこともありますし、実際にはそれほど儲かっていなくてコンサルティングで儲けようとしている場合などがあります。

物件を売るためには見た目のキャッシュフローを高くする必要があるので、よく行われていたのが耐用年数越えの融資を使うことや町内会費を利回りに含めたり、空室の想定賃料を高くするなどが行われていました。

不動産投資は一度のミスが経済的な致命傷になります。実は1億円を超える物件でも自分自身で収支計算をせずに業者の言いなりで買ってしまうサラリーマンの方がいます。そうなると実際に運営してみると聞いていなかった支出があるなどしてぜんぜん儲からず、30年の負債が残り少しも自由にならないという結果になってしまいます。

しかも、大事なことは不動産業者側も全く収支計算をしていない点です。その価格では融資条件などを考慮すると全然キャッシュフローが出ずに投資する意味がない、むしろマイナスの価格であったとしても売りに出しています。もちろん、色々な買い手がいるのでかなりの高値でも不動産業者が管理も行うついでに買うことなどはあります。

ただ、サラリーマン投資家の目線から考えるとリスクに比べてリワードが圧倒的に少なくて、それであればインデックスの積み立て投資をしたり普通に働いていたほうが幸せに生きられると思います。

色々と書きましたが数千万円や1億円を超える買い物になるので、必ずご自身でエクセルなどで収支計算を行って満足できるキャッシュフローが出るかを確認するようにしてください。市販の収支計算ソフトを信じすぎないようにしてください。現実とかけ離れていることが多々あります。

今回は以上になります。今月もがんばっていきましょう!